ランニングフォーム

脚が流れている人の原因と改善方法



脚が流れるのにはいくつか原因があります。考えられるものをいくつか改善方法も含めて紹介します。

①筋力不足
②骨盤の後傾、棒立ち
③接地時に強く蹴る動作
④大き過ぎるストライド
⑤大き過ぎる腕振り

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①ハムストリング、臀部の筋力不足

走り始めたばかりの人に見られる症状です。根本的なランニングフォーム自体をわかっていないので、蹴る動作ばかりに気を取られている人がなりやすいです。

速く走ろうとするあまり、大き過ぎるストライドで走ることで脚が流れます。

ピッチを速める意識をすると良いでしょう。また、走るための筋力がついてくれば改善されると考えられます。

プライオメトリックのトレーニングを少し取り入れることをおすすめします!
プライオメトリック(瞬発的筋力発揮)について詳しく見る。

脚の速いターンオーバーには骨盤の前傾も必要です。背筋を伸ばした正しい姿勢も身につける必要があります。具体的な理由は後の項目で説明します。

②骨盤の後傾または上体の棒立ち。

日本人は、海外の人種に比べると骨盤が後傾していると言われます。

特にランニング初心者は、骨盤と言われてもピンと来ない人が多いです。日常生活ではあまり意識しない部位かもしれません。

腰という漢字は、月に要と書きます。月は人間の体を指しており、体の要だということです。そして、ランニングの要でもあります。

骨盤とは腰の骨で一番大きなものです。左右の腸骨から成り、お尻の一番下には仙骨という骨があります。仙骨から上は腰の腰椎5個、背中の胸椎12個、そして首の頚椎7個の計24個(→通称背骨)とつながっています。

骨盤が後傾または真っ直ぐ立っていると、重心位置が進行方向に対して後ろに位置します。横から見ると、腰抜けの状態や猫背に見えます。反り返るような人もいます。これらが後傾です。

後傾だと、重心移動で推進力を得る事ができません。また、ハムストリングと臀部を効率的に使えません。その結果、前ももとふくらはぎに頼る走り方になりやすいです。ふくらはぎに頼る走り方は、地面を蹴ることになります。アキレス腱に負担がかかりやすいです。つま先まで地面を蹴る動作になるので、足首が過度に伸展します。そうなると脚が流れます。

改善するためには、骨盤を前傾させることです。骨盤の前傾で腰椎胸椎頚椎も連動して、背中に適度なアーチができます。胸が張れるので猫背じゃなくなります。そうすることで、肩甲骨の可動域が広がります。その結果、腕振りもスムーズになります。

また、骨盤を前傾させることで腸腰筋の【伸張反射】が起きやすくなります。伸張反射とは、筋肉が引き伸ばされた時にその反射で収縮するものです。接地後に地面を押して、離地後に素早く膝を前に出す動作につながります。

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③接地時に強く地面を蹴らない。

接地時に、強く長く地面を蹴ると足首が伸展し過ぎてしまい、その結果脚が流れます。ストライドをかせごうとする人が陥りやすい走り方です。

ふくらはぎをメインに使うとこうなります。身体の末端に近い筋肉は小さい筋群なので、一時的な素早い動作には適していますが、連続した強い動作をすると疲れやすいです。

走るとふくらはぎがすぐ疲れる人や、攣りやすい人はこの走り方になっている可能性が高いです。アキレス腱を痛めやすい走り方だと思います。
アキレス腱の痛み

改善方法は、接地の意識を変えることです。強く蹴り込むのではなく、地面の良い位置に足を置くイメージです。地面を蹴るのではなく、地面からの反発力を足首の角度を変えずにブロックして跳ね返すイメージです。その結果、足首は適度に伸展すると思います。足を置く良い位置とは、重心の真下のことです。

④大き過ぎるストライドで走っている。

自分の最大ストライドよりも縮めてコンパクトに走るイメージです。
感覚的な例えですが、
400mでは10%、800mでは15%、1500mでは20%、長距離では25%〜縮めます。

ストライドを欲張って足を遠く前に振り出すと、重心より前に接地することになります。そうなると、つま先接地だろうが、踵接地だろうが、ブレーキ要素にしかなりません。

その結果、接地時間が長くなって足が地面からなかなか離れません。重心より前に接地した事で、地面からもらう反発力はブレーキとなって自分の筋力で支える事で打ち消してしまいます。だから、離地の時はふくらはぎとアキレス腱で蹴り込むことになります。そうしないと前に進みません。その結果、脚が流れてターンオーバーも遅れて、それを取り戻すためにまたストライドを伸ばそうとしてしまいます。悪循環です。

改善方法は、ストライドを少し狭くして重心の真下に足を置くイメージです。スネの骨が垂直に立つように意識してください。そして、地面を蹴るのではなく、地面からの反発力を足首の角度を変えずにブロックして跳ね返すイメージです。

⑤大き過ぎる腕振り

後ろに大きく振るのは問題無いのですが、前に大きく振るのは無駄な動作です。

肘に着目してください。

腕振りは、肘の角度が90度前後で動作リズムに同調して自然に開閉するのがベストだと考えています。

この肘が、腕振りが最大に前に出た時がどこまで出ていますか?

前後に大き過ぎる腕振りは、前に出た最大の時に肘が身体を越えて胸の前まで振り切っているものです。ここまで振ると力強いフォームに見えるのですが、脚が流れてしまいます。

腕と脚は連動しています。

肘と膝が同調しています。

足(シューズの部分)と手のひらは同調します。

太もも(ハムストリング)と前腕(力こぶ)は同調します。

腕を前に大きく振ると、同側の脚が後ろに大きく流れます。

肘を後ろに引くと、同側の膝が前に出ます。

イメージできましたか?実際に走りながら極端に動作してみて確認してください。

以上の話を踏まえて、私が考える正解は、【肘は身体を越えてはいけない】です。

腕振りで前に振る時に、肘を前に出さずにブロックすると、その瞬間に同側の足が接地していますので、グッと足首がブロックされます。その時に地面からの反発力をもらって推進力に変えます。重心の真下に接地していることが前提です。

同時に、反対の肘を大きく後ろに引くとこで、反射動作で反対脚の膝が前に出ます。

この時に、骨盤の前傾をしっかり意識できていれば、腸腰筋の伸張反射によってスムーズに膝が前に送り出されます。

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まとめ

5つの原因とその対策を紹介しましたが、1つ悪いところがあると関連して良くない動作がつながってしまいます。負のスパイラルです。

もし、自分のランニングフォームが脚が流れているのなら、自分に一番当てはまるものを改善するように努力すれば良いと思います。

ポイントは、骨盤の前傾と接地の位置、地面を蹴らないことです。そして腕振りは前に肘を出さないことです。

①〜⑤で意識するポイントは違いますが、目指すフォームは同じです。例えば、富士山の山頂を目指しているけど、どの道から登るか違うだけです。山頂に近づけばそれぞれの動作の関連が深くなってきます。

最初は1つの意識で練習を始めても、2つ、3つ、4つと最終的には全てを同時にやらなくてはいけません。

中長距離選手なら、100mを何本も反復するトレーニングでスピードと持久力の両方を鍛えつつ、技術を反復するトレーニング方法があります。
この練習の時に、一本一本意識するテーマを明確に決めて取り組んでください。その時は、タイムよりもフォームに重点をおいて取り組んでみてください。実戦的な動作を反復することで脳と身体に覚えさせてください。
100mを反復するスピード強化のトレーニングを詳しく見る

最近は、スマホで手軽に動画チェックできるようになりました。仲間に何本か撮ってもらって、自分の意識の仕方を色々と変えてみて、一番しっくり来るものを探してみてください。

私の言葉と私の感覚で文章にしましたが、人が違えば例え方や感覚が異なります。自分なりに解釈して、自分が納得できる言葉で技術を整理して言葉にしてみてください。

それを練習日誌に書き留めておくと良いでしょう。感覚が悪い時や悩んだ時に、次のヒントを与えてくれるかもしれません。
練習日誌は自己管理の原点を詳しく見る

ランニングフォームには個性が出ます。誰かの真似をしようと思っても体型や得意分野が違います。自分にはどんな走り方が合っているのかを考えてみてください。
三大フォームの説明を詳しく見る

それから、フォームを修正する切り口はどこにでもあります。例えばアゴの意識ひとつで腕振りも変わります。
ランニングフォーム、顎を意識するを詳しく見る。

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練習の考え方, 運動生理学

走る体力要素の説明







体力の話の時に、最後に書いた項目です。
体力を要素に分解する。を詳しく見る。

  1. 瞬発力
  2. 無機的解糖系(乳酸処理能力)
  3. 最大酸素摂取量
  4. 無酸素性作業閾値
  5. 有気的解糖系(基礎的持久力)

今回はこれらを説明します。

瞬発力

非常に短い時間内に大きな力を発揮する能力です。

筋肉内に貯蔵されているクレアチンリン酸がエネルギー源になります。市販のサプリメントの名前で聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか。

クレアチンリン酸は短時間の全力運動で10秒程度で使い切ってしまうと言われています。休憩すると一定の時間で回復します。

短距離の100m走りはまさにこの能力で走ることになります。

 

無機的解糖系(乳酸処理能力)

乳酸に耐える能力とも言えます。筋肉内の糖の一種であるグリコーゲンがエネルギー源となり、全力運動で約40秒の運動が可能です。グリコーゲンは酸素を必要とせずにエネルギーを発生させますので無酸素運動になります。しかし長く続けることができません。

エネルギー発生とともに疲労物質である乳酸も発生します。乳酸が筋肉内に溜まると筋収縮がしにくくなり、走るスピードは落ちます。

陸上競技400mはこの能力と瞬発力を兼ね備えている選手が有利です。

800m専門の選手は乳酸に耐える能力が高く、ある程度の瞬発力もあり持久力も比較的得意です。800mは約60%が無酸素運動になります。

1500mでも約40%は無酸素運動になります。

 

最大酸素摂取量

体重1kgあたりに取り込むことができる酸素の量です。酸素を多く取り込むことができ、体重が軽く、体脂肪率が低い人ほど高い数値になります。この数値が高いほど長距離走が速いと判断できます。

最大酸素摂取量のペースは約10分しか続けることができないと言われています。

10分間の全力走をして、走った距離でおおよそのペースがわかります。

3.5km2’51”

3.4km2’56”

3.3km3’01”

3.2km3’07”

3.1km3’13”

3.0km3’20”

2.9km3’26”

2.8km3’34”

2.7km3’44”

2.6km3’50”

2.5km4’00”

2.4km4’10”

このペースでインターバル走を何本か行うことが最大酸素摂取量を高めるための練習になります。

しかしながら、インターバル走の設定は、レースペースを基準にして反復する方法もあります。3000mや5000mのレースペースを分割して反復することで、ペース感覚やリズム感を身につける効果もあります。

 

無酸素性作業閾値

もう少し言葉を加えると、無酸素性エネルギー代謝作業閾値となります。

無酸素運動と有酸素運動の境目(閾値:いきち)です。

ATと呼ばれアネロビックスレショールドの略です。血液中の乳酸濃度で測定したものをLTで、ラクティックスレショールドの略です。AT=LTと考えて良いと思います。文献によっては、さらに上にもう一つ閾値があるとされていますが、このホームページではそれは使いません。そこは速度域が速いのでレースペース相当になるため、レースペースを基準にしペース設定をするため考えません。

ゆっくり走り始めて徐々にスピードアップして行った時にATを超えると急に乳酸が溜まり始めます。それまでは、呼吸によって取り込んだ酸素で乳酸を分解することができています。AT以上では、乳酸の分解が追いつかなくなり速くなればなるほど乳酸が発生します。運動をやめるかスピードを緩めない限り乳酸は減りません。

AT基準で考えると、ハーフマラソンはATと同じくらいか少し速いペース、フルマラソンはATより遅いペースになります。約1時間の全力運動はATを超えるくらいが限界と言われています。




実際には計測が難しい理論上の話ですが、60分間走り切れるほぼ一定ペースのランニングがATのペースと考えることもできます。

例えば、ロードレースで有り得る距離なら10マイル(16km)に出場して、16km1:00’00″のタイムなら3’45″がATペースと言うことです。そのペースをATペース走に設定すれば適度なペースでの練習が可能になります。

しかし、そんなに都合良い場合ばかりでは無いので、考え方を応用してATを予想することはできます。

16km55’00″なら3’26″ペースですが、あと5分あるので5分持たせるためにはペースは少し落ちます。3’27-28″をATと考えて良いでしょう。

逆に遅い場合。16km75’00″の場合は、平均4’41″ペースです。あと15分短い時間で良いのならどれくらい速く走れるか考えてみます。ここからは勘と感覚の世界で非常に主観的になりますので正確ではありません。私なら10秒速く、です。4’31″がAT予想です。

この方法は、ロードレース16kmが60分前後の人しか使えない方法です。

このホームページでは、私独自の方法で5000mや3000mのタイムからATを予想して設定していますので、これらの方法はあくまでも理論的な参考にしてください。レベルが合う人だけ試してみると良いと思います。

 






ランニングフォーム, 練習の考え方

フォームの話、アゴ編




アゴを引け!
このアドバイスを受けたことがある人は多いのではないでしょうか?

今回はフォームの中でもあまり馴染みの無いアゴの話です。

結論は、アゴは少し上げておくくらいが良いです。

理由は、アゴを引くと首に力みが生まれます。具体的に言うと、首筋の胸鎖乳突筋が鎖骨に付着していますので、首に無駄な力が入ると鎖骨の動きが悪くなり、鎖骨と繋がっている肩甲骨も動きにくくなります。

肩甲骨の動きが悪くなると、当然骨盤も動かなくなります。すると歩幅が狭くなり、短くなった歩幅を戻そうとふくらはぎで地面を蹴る動作が強くなったり、他の動作で遅くなるのを防ごうとします。

その結果、余計な体力を消耗することになり、遅くなってしまう。

、、、という話です。

また、アゴを少し上げることで目線が下がるのを防ぐこともできます。目線が下がると真っ直ぐ走れないという距離をロスする問題の他に、背骨のアーチが弱まり骨盤の前傾も弱まり、ひどい場合は腰抜けの状態になります。重心位置が走る進行方向に対して後ろになってしまうので、接地が重心よりだいぶ前になります。

そうなると、大きな筋肉である脚の後ろ面、ハムストリングを使いにくい状態になり、ふくらはぎに頼る走り方になってしまいます。

その結果、ふくらはぎがつりやすくなり、長い距離がもたなくなり遅くなってしまいます。

、、、という話です。

みなさんもぜひ試してみてください。
アゴだけで少しだけ速くなるかもしれません。

ランニングフォーム、骨を意識する

ランニングフォーム、骨を意識?筋肉を意識?

ランニングフォーム、アフリカ人系、欧米人系、日本人系



ランニングフォーム, 練習の考え方

フォームの話、骨編






前回の投稿では、腕振りで骨を回す、内旋と外旋をする操作を紹介しました。

手をダラりと下げた状態で、内側に回すのが内旋、外側に回すのが外旋です。

ここまでは簡単です。

次に手をパーにして前に伸ばした状態で、内旋外旋をしてみてください。何も意識しなかったら、手のパーも一緒にくるくる回ります。

次はレベルアップで。
手のパーは動かさずに、腕を内旋外旋させてください。これは難しいです。
上手くできない人は、壁に手をつけた状態でやってみてください。

肩、肩甲骨が大きく動くのを感じられると思います。

この操作を腕振りの要素に少しだけ加えることで、フォームが変わります。

肩甲骨は、回すというより前後に動かして開く、閉じるのイメージになります。第三者が外から見ても微妙でわからないくらいの動作です。

「あれ?何かわからないけどあの人のフォーム、力みがなくなってスムーズになった。」くらいです。

骨盤も回すという意識では無く、腰をクネクネとクネらせるような感じです。言葉で表現するのは誤解を生むかもしれません、とても難しいのです。

私の感覚で例えるのなら、水泳のクロールの逆回転を左右の腸骨で交互にグルグル繰り返すイメージです。まずは、立った姿勢でひざを半屈伸した中腰の状態から動いてみてください。骨盤が動いているのを感じることができればOKです。

そのイメージをランニングの中で、ほんの少し動作の要素を加えてみてください。地面を蹴らなくても地面に力が伝わる、と私は感じています。




以上のように、腕、肩甲骨、骨盤の前傾、背骨のアーチがタイミング良く連動して脚が反射で動いて力みのないランニング動作が連続して続くように、私は考えています。

教える対象者によって、表現や言葉を選んでどうやって伝えるかとても難しい分野です。

究極には、現場でのアドバイスでは個人に合わせてアプローチ、使う言葉、教える順番が全く違うので、ここで紹介したことが文字でどのように伝わるか難しいところです。

しかしながら、今までフォームについて具体的にどのように考えたら良いのか全くわからなかった人、考えたこともなかった人にとっては自分のランニングフォームを見直すきっかけにはなったのではないでしょうか。

自分なりの骨の操作、「コツ」をつかむことが大切です。コツという言葉の語源はまさに「骨」です。

トレーニングすべき最大心拍数の割合であったり、運動生理学的なランニングのアプローチ以外の方法として、身体操作の側面からもランニングエコノミー、効率的なランニングフォーム改善を考えて実践することが大切です。

コツコツがんばりましょう。

ランニングフォーム、顎を意識する

ランニングフォーム、骨を意識?筋肉を意識?

ランニングフォーム、アフリカ人系、欧米人系、日本人系







ランニングフォーム, 練習の考え方

骨で走る?筋肉で走る?



image先日は、3大ランニングフォームである、フォアフット、ナンバ走り、筋力重視について書きました。私が3つに分けただけなので、当然他の考え方もあると思います。
接地の方法と三大フォームについて説明

みなさん、今の自分のフォームはどういうものでしょうか?極論は、その人が一番速く走れるものが最高です。快適にケガなく効率的なものを私は追求しています。

私は、世界レベルでもない、日本トップレベルでもありませんが、自分にとってベストなものを追求し続けることも楽しいです。

そんな私の考え方が他の人のヒントになり、現状を打破するきっかけになるかもしれません。私も、ランニング仲間の一言のアドバイスがきっかけで長距離のタイムが伸びた経験があります。技術的なものだったので、即効果がありました。

さて、今日のテーマですが骨と筋肉です。
骨は約206本、筋肉は約300個あるそうです。

骨を動かすのが筋肉です。

走る時にどこの何を意識すれば動作につなげやすいのでしょうか?

私が初心者にコーチングする際や、陸上選手でもフォーム修正する場合は、まずは腕振りからアプローチします。

理由は、体の中で一番器用なのは腕だからです。細かい動作の調整を操作することができます。腕振りの意識を変えることでフォーム全体が変わって、タイムが少し速くなる、長い距離でも走りやすくなる経験をしてもらいます。

常に意識して動作が自動化されてきたら、その後に次のテーマを考えて意識させるようにしていきます。

そこで、動作修正に効果的なのは骨の操作だと私は考えています。

腕振りは前後に真っ直ぐ振るだけでは効果的ではありません。骨を回す操作を少しだけ加えることで、動作の力みがなくなり、柔らかな淀みない流れる操作になり、動作が小さくなるけど、しっかり連動して地面に力が伝わるようになっていきます。

何故腕振りが地面に力を伝えるのか?

腕の付け根はどこですか?
みなさん、肩幅の一番広い所、スーツの肩パットが入る所が腕、肩の支点だと思っていませんか?

実は、腕は肩甲骨とくっついていて、肩甲骨が鎖骨に繋がっており、体の前面首の真ん中の鎖骨の付け根、そこが腕の支点になるのです。そこは胸鎖関節と言います。私も初めて知った時は驚きました。腕振りの考え方が間違っていたと知りました。

腕振りで骨を回す(内旋、外旋)ことで肩甲骨が動くようになります。すると、背骨を介して骨盤に動きが出ます。

骨盤は、左右の腸骨、真ん中の仙骨に別れています。僅かに動きます。仙骨はいわゆる背骨の先端になります。背骨は、腰の腰椎、胸の胸椎、首の頚椎で連続して24個の骨が繋がっています。当然、背骨も動きます。

骨盤を前傾させることが走る上で重要になります。アフリカ系民族は、最初から骨盤が強く前傾しています。

私たち日本人は、意識しないと骨盤が立ってしまいます。猫背の人は骨盤が後ろに倒れて腰抜けになります。

デスクワークが多い人は首が前に出て、猫背で骨盤が起きがちです。椅子に座る姿勢も直すことがランニングにもつながります。

話を戻します。

腕振りによって肩甲骨が動き、しっかりと前傾した骨盤により、背中のアーチが保たれて骨盤も連動しやすくなり、骨盤が連動することで膝を高く前に上げなくても自然に歩幅が伸びます。

簡単に流れを説明するとこういうことです。
だから、骨を意識しましょう!というお話でした。

次回は、骨の操作をもう少し具体的に紹介します。

ランニングフォーム、骨を意識する

ランニングフォーム

フォームの話(三大フォームと接地)


みなさんはどんなフォームを意識していますか?

最近話題なのは、フォアフット接地ですが、10年前はナンバ、ナンバ走りという言葉が流行りました。それ以前、私が高校生だった頃は、筋力重視、筋トレ重視の欧米型フォーム、腕を振れ!膝を高く上げろ!地面を蹴れ!でした。

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最初に、このテーマの結論を書いてしまいますが、私はかつてナンバ走りと言われた走り、コンセプトでフォームを考えて走っています。また、競歩の動作をランニング動作に取り入れることで効率が良くなると考えていまます。

理由は、BMIが22.5ほとありランナーに適さない身体つきであること。自重(体重)が重い割に強靭な筋力がある訳ではないこと。効率的な身体操作方法を模索していた時に、ナンバ理論の本に出会い、感銘を受けたこと。同時期に競歩の選手に教えてもらう機会があり、ナンバの動作に近いものがあると感じました。考え方、方向性が一致したのです。

中長距離ランナーの体重について、BMIの説明を詳しく見る。

体型と個性、持ち味

人それぞれ持ち味が違います。自分がどの走り方が合うかを考えて、試してみて、自分のフォームの方向性を決めて練習することが大切だと思います。

理由を含めてこれから書きます。

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人種によって体型が違う

まず、先に紹介した三タイプのフォームですが、表現を変えると、フォアフットはアフリカ系フォーム、ナンバは日本系フォーム、筋力重視は欧米系フォームと言えるのではないでしょうか。

陸上競技、特に100m走とフルマラソンはメディアに頻繁に取り上げられますし、人気の高い種目です。走る距離は違いますが、根本的な動作は同じです。カールルイス、ベンジョンソン、最近はウサインボルトの走りを皆真似ようとします。

それぞれの民族が古の時代から積み上げてきた生活スタイルの延長戦上に、それぞれのランニングフォームがあると思います。

裸足での生活で狩猟民族であるアフリカ系の人たち。体型も特徴的で、脚が長く特に長い膝下で細いふくらはぎ、引き締まった大腿部、自然な状態で骨盤が前傾しています。その体型がフォアフットを可能にしているのではないでしょうか。

次に欧米人。鎧を着て馬に乗り戦場で勝ち抜くには、重量に負けない筋力が必要でした。筋骨隆々な強靭な肉体から、前後の力強い腕振りを推進力に変えて、膝を高く上げて振り下ろし地面を強く蹴り反発力を得ます。

最後に日本人。日常ではワラジを履き、着物を来て歩幅は狭く地面を擦るように歩いている姿は時代劇で見ることが出来ます。農耕民族で、中腰の姿勢で田んぼや畑に入り農作業をしていました。いわゆる日本人体型、と言われるものは手足が短く、脚は長さに比して太めです。

以上のように、それぞれの民族が生き残って来た背景が違いますので、私たちの遺伝子には意識に無い情報が含まれているのではないかと思います。

しかしながら、時代の流れとともに生活様式や食生活の変化で、私たち日本人の体型も変化しています。

最近の若い子たちは、脚が長くBMIも低い(18や19)上にふくらはぎが細く、まるでアフリカ系のような体型の人もいます。その人たちこそフォアフットのフォームが合うと私は考えています。

欧米人のような体型の日本人もいます。短距離走を走るなら、筋力を活かしたパワーと瞬発力の力強い走りでも良いでしょう。しかし、その走りでは長距離はもちません。

その体型の人たちと、純日本人体型の大半の人たちは、ナンバ走りの考え方のフォームが合うのではないでしょうか。

まとめ

最近は、たくさんの情報が検索すれば簡単に手に入ります。本もたくさんあります。メデイアでは常に最新の情報が流され、SNSで一瞬のうちに世界中に情報は広がります。

しかし、ランニングフォームはそんなにコロコロと変わるものなのでしょうか?

その民族に合った身体操作の方法、その人に合ったランニングフォームが必ずあります。自分自身をよく分析して、試行錯誤を繰り返しながら、今の自分にとってベストなフォームを追及し続けることもランニングの楽しみの一つだと思います。

どんな走り方でも共通して言えることは、脚が流れてしまうのは良くないということです。足が流れてしまうのは、いくつかの原因が考えられます。
脚が流れる原因と改善方法

骨盤の意識がわからない人、前ももとふくらはぎが疲れやすい人

次回からは、私が自分で意識していること、コーチングの現場でアドバイスして来た様々な切り口からフォームの話も紹介していきます。

ランニングフォーム、骨を意識?筋肉を意識?





心拍数管理, 練習ペース

自分に合ったジョギングペースを明確に言えますか?




みなさんいかがですか?

ジョグのペース、軽いジョグ、速いジョグ、ペース走、、、どうでしょうか?

陸上部の選手でも、感覚的にはわかっていても明確に言える人は少ないと思います。

ここではそれを説明します。

 

結論は

速めのジョグ(心拍75%)

基本のジョグ(心拍70%)

回復ジョグ(心拍60~65%)

が目安になります。

5000m15’00″レベルの選手なら、
速めのjog3’57”
基本のjog4’12”
回復jog4’41”

5000m17’30″レベルの選手なら、
速め4’37”
基本4’54”
回復5’27”

走力、レベルによって最適なジョギングのペース設定がこんなに違います。部活動やクラブチームで、レベルが違う人たちが集まって一緒にjogをすると、誰かはちょうど良くても、他の人は速過ぎたり、遅過ぎたりします。

 

大半の人は遅めのジョグを日常的にしていると思います。

このホームページの、タイムの一覧表から、現在の自分に合ったジョギングのペースがわかるようにしていますので、ぜひ参考にしてみてください!
タイム設定一覧表を見る

トップページの練習メニュー検索で、自分の条件を選択していけば、自分に合った練習メニューと設定ペースにたどり着きます。
練習メニュー検索をしてみる

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まとめ

最適な練習ペースとは、必要最小限このペースで走れば効果的なものだ、と私は考えています。

若い頃、初めて陸上部に入って先生の言いなりで、「今日のメニューは60分ジョグだ。みんなで走って来い!先輩は新入部員をちゃんと面倒見ろよ!」という具合でした。

何年か経って、自分で考える力や調べる必要性が出てきて、正しい知識を得た時はとても驚きました。目の前に道が開けたように感じたのを覚えています!

部活やチームの伝統と言いますか、悪しき習慣と言いますか、根拠の無い指導やアドバイスを受けて、とんでもない方向に向かって走っている人達がいると思います。

このホームページ、ブログ記事がそんな迷える未来のアスリート達にとって道標になれば良いと考えています。

自分は間違ったことをしている!

そう気がついた時が、正しい方へ方向変換する時です。

栄養

鉄分足りてますか?




ランナーのみなさん、鉄分足りてますか?
日常生活で、時々立ちくらみがすることがあると思います。日常生活にはさぼど支障はないと思いますが、ランナーにとっては困ったことが起きます。

時々立ちくらみする人は鉄分が不足気味と判断して良いでしょう。頻繁に立ちくらみする人は貧血の症状が出ている可能性が極めて高いです。

今日の結論は、貧血だと長距離が遅くなる!です。意識して食事から鉄分を摂取して、鉄分を排泄しないように心がけ、尚且つ鉄剤などで補給するべきです。

それでは、説明していきます。

長距離を走る時のエネルギーの大半は呼吸によって吸収する酸素が無いと産生することができません。90%以上のエネルギーを呼吸することから得ています。他数%は無酸素運動の領域です。走り始めの酸素供給が間に合わない部分とラストスパートの部分です。

酸素は肺の肺胞から血液中に取り込まれて全身を巡り筋肉を動かすエネルギーを作り出して身体を動かします。この酸素を運んでくれるのが血液中のヘモグロビンです。

ヘモグロビンが多い人ほど酸素運搬能力が
高く持久力に優れています。少ない人はその逆です。それが貧血の人です。

ちなみにトレーニングしてヘモグロビンが増えるから速くなるのではありません。

逆に走れば走るほどヘモグロビンが壊れていきます。身体の末端い行けば行くほど毛細血管が細くなり、細い毛細血管内で柔らかいヘモグロビンが壊れてしまうことがあります。

また度重なる接地の衝撃で足裏の血管内でヘモグロビンが壊れます。これを溶血と言います。

ですので、長い距離を走る人ほど貧血に気を遣わないといけないですし、毎回の食事で鉄分豊富な食材を食べるべきなのです。

それでも足りないので鉄剤などで補う必要があります。かと言ってサプリの飲み過ぎも良くありません。余剰な鉄分は尿から排泄されます。容量を守って摂取してください。

以上のことはランナーにとって常識ですが、もし知らなかった人がいれば、これを意識すれば走るトレーニング以外で確実に速くなります。

私の教え子で、実際に5000m17分30秒だった選手が16分30秒の自己ベスト大幅更新を実現しました。練習量を落として、私がつくったメニューで走り、鉄剤のサプリを摂取しました。彼は高校駅伝部出身でしたが、残念ながらこの知識はありませんでした。

出会った頃に、高校時代の練習量を聞いたら月400kmくらい走っていたそうです。それでベストが17分30秒。ランニングフォームも綺麗で、見た感じは16分前半で走ってもおかしくないと思いました。私は貧血を疑いました。本人は日常的な立ちくらみが昔からあったそうです。私は確信しました。血液検査の結果貧血でした。

貧血が直り、過度な走行距離も抑えたことで簡単にベストが出ました。本人は練習の距離を短くすることに懐疑的でした。長い距離を走らないと速くならないと思い込んでいました。

高校時代の適切ではない指導の影響で、自分の持ち味を発揮することなく高校三年間を過ごしてきたようです。

私のメニューでベストを出した時は本当に喜んでしました。

いくら練習しても正しい知識がないともったいないことになります。

知識は身を守りますし、自分がやるべきことを示してくれます。

でも、速くなるためには練習を続けることが絶対に必要です。

コツコツとトレーニングを継続して、目標に向かって努力をし続けるという鉄の心が一番大切です。

鉄分の話なだけに、お後がよろしいようで、、、。