栄養

血糖値と元気について


血糖値が下がると、だるくなって全身に力が入らなくなります。発汗によるミネラルバランスの崩れが原因でも似たような症状になります。どちらが原因なのか判断しなくては適切な対処はできません。もっと良いのはそうなることを防ぐことです。今回はその方法を紹介します。

 
 

炭水化物の種類

血糖値を上げるためには炭水化物を摂取する必要があります。

炭水化物には、すぐにエネルギーになるものと時間がかかるものがあります。

 

 

糖質の種類

単糖類、二糖類、小糖類、多糖類があります。
 

単糖類と二糖類

単糖類と二糖類は、ブドウ糖や果糖、砂糖(ショ糖)などの糖類です。砂糖を含む飲み物、ジュース類、クリーム、ジャムや餡子(あんこ)、飴などです。吸収が早くすぐにエネルギーになります。摂取後は血糖値が急激に上昇します。しかし、30〜40分で急激に血糖値は下降します。この下降する時にガクッと脱力感が来ます。
 

 

小糖類と多糖類

小糖類は、オリゴ糖などです。リンゴなどの果物、玉ねぎなどの野菜、牛乳などに含まれています。

多糖類は、米や餅、麺類、パンなどが主な食材で、複合炭水化物と呼ばれるものです。胃で分解されて腸で吸収される時に単糖類の状態になっていますが分解に時間がかかります。腹持ちが良いと言えます。吸収にかかる時間は約2時間です。血糖値は緩やかに上昇します。そして、ゆるやかに下降します。

 

 

運動のエネルギーとして補給する時のタイミング

単糖類と多糖類、競技スタートする時間に合わせて逆算して摂取することが必要です。また、組み合わせることで血糖値が急激に下がるのを防いだり、長い時間高い血糖値を維持することができます。

陸上競技のトラック種目は短時間で終わりすのでレース中の補給は必要ありません。レーススタート時間から逆算して、3時間くらい前に多糖類をメインとした食事を摂ることが大切です。また、レース直前に単糖類を摂取することも有効です。

長時間の競技、フルマラソンやトライアスロンでは、レース中に単糖類を定期的に摂取することがパフォーマンス維持のために必要になります。

また、ウルトラマラソンやトライアスロンのロング(アイアンマン)では、レース中に多糖類の摂取をする必要も出てきます。この場合は、消化をする必要がありますので腹痛を起こす可能性もあります。

低強度の低い心拍数での運動、補給を伴うLSDなどで徐々に慣れていく必要があります。ランニングなら30kmを越えるLSDやバイクなら100kmを越えるロングライドがこれに当たります。

 

 

運動中の食物の消化が難しい理由

食べ物の消化時は副交感神経系が優位になります。生命維持の活動、安静時です。

しかし、運動中は交感神経系が優位になっていますので、運動中に固形物を摂取しても消化器官は機能しにくい状態にあります。ですので、消化不良を起こしてしまうと腹痛になります。

いきなり高強度運動中に食べ物を摂ると腹痛になる可能性が高いです。まずは低強度の運動から試して徐々に負荷を上げながら消化できるようにならないといけません。

レース中の補給は、慣れが大切です。自分に合った方法やタイミング、食べ物など選択しなくてはなりません。

レース中のエネルギー補給に適したものと言えば、エネルギージェルです。トライアスロン、フルマラソン、ウルトラマラソンでは重宝します。

カフェイン配合のものと無しのものがあります。エネルギー補給に加えてカフェインの興奮作用も得られる商品もあります。

 

 

おやつに最適な食べ物

部活後や仕事中の夕方の空腹を満たす時におすすめの食べ物を紹介します。

あんぱん、クリームパン、ジャムパンなどです。

パンの中は単糖類のあんこ、カスタードクリーム、ジャムなどです。外は多糖類のパンです。

先に単糖類がエネルギーになり、後で多糖類がエネルギーになります。

 
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まとめ

五大栄養素と言えば、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルです。

痩せたいために炭水化物を抜く人がいますが、本当にその方法は正しいのでしょうか?

五大栄養素にはそれぞれの役割があります。毎日の食事はバランスが大切です。

食事で足りないものは、サプリメントやプロテインなどで補うようにするべきです。

炭水化物は直接のエネルギー源になりますが、体内にエネルギーがあってもエネルギー代謝がされにくくなることもあります。発汗による水分の損失が原因になります。

学生の部活動や社会人のアスリート活動で日々のトレーニングをきちんとこなすためにも栄養の基礎的知識はおさえておきたい分野です。

栄養

陸上部の長時間練習による体調不良の原因のひとつ、ミネラルバランスの崩れを防ぐ


陸上競技部、特に中学生と高校生は練習時間が長いです。夏場になると気温が高いことで発汗量も増えます。強化練習で午前と午後に練習することもあるでしょう。

そういった時に、ガクンとペースが落ちる、バテバテで動けない、体がだるくて力が入らない等の症状になったことがある人は少なくないと思います。

今回は、その原因と対処法を考えてみます。

 

 

水分補給

人間の体は約7割が水分です。血液や体液、組織液などです。そのうち3%が損失するとパフォーマンスが急激に低下すると言われています。

簡単に計算すると、体重が100kgなら約70kgが水分ということです。ざくっと70ℓです。そのうち3%は約210mlです。

女子ならだいたい体重50kgで3%は約105mlになります。男子なら60kgとして約126mlです。コップ一杯未満の量です。たったこれだけの損失でパフォーマンスは急激に低下します。

長時間練習では、発汗による水分損失をこまめな水分補給で補う必要があります。

面倒くさがって疎かにすると突然体が動きにくくなります。

ゴクゴク水を飲むのではなく、小まめに一口ずつ定期的に飲む方が良いです。アップの途中やアップ後に。インターバルならセット間に。レペティションなら一本ごとに。ペース走なら走る前後に。二回に分けてペース走するなら間にも。

特に暑くて発汗量が増える時期はこまめに水分を摂ることが大切です。

しかし、水分を摂るだけではパフォーマンスの維持はできません。

理由は、電解質、ミネラル類の損失が発汗と同時に起こるからです。

発汗によるミネラル損失を補う具体的な方法

 

 

電解質、ミネラル類とは?

過去記事で取り上げていますので、知識が無い方はこちらをご覧ください。

水分と同時に損失したミネラル類も摂ることが必要になります。

マルチミネラルのサプリメントを利用するのも方法です。

 

 

ミネラル類の損失は走っている途中の腹痛の原因にもなり得る

これも過去に記事で取り上げています。こちらをご覧ください。

絶対に腹痛になる訳ではなく、身体の様々なバランスや条件によってはなり得ると覚えておいてください。走っている最中の腹痛は予防しにくいものです。初心者なら慣れでなりにくくなりますが、ベテランにも起こり得るトラブルです。考えられる予防方法のひとつとしてミネラルバランスの維持を心がけることはマイナスにはなりません。

 

 

陸上競技以外のスポーツからエネルギーとミネラルの補給のヒントを得る

エネルギー、ミネラルの補給と言えばトライアスロン界や長距離自転車レース界では常識中の常識です。

参考までに、トライアスロンのレースで私が出場した一番長いのものは競技時間が5時間半になります。これを陸上競技に応用する話を紹介します。トライアスロンではこれの倍の距離があるironman(アイアンマン)という距離もあります。まさに鉄人です。

紹介した私のトライアスロン経験では、
スイム2500m約45分
バイク100km約3時間
ラン23km約1時間40分
を続けます。

元800m選手としては理解不能な距離に挑んでいます。笑

これまで2分以内に全てを出し切る競技をしていましたが、5時間半に伸びました。

これによって、エネルギー代謝、補給のタイミング、ミネラル類のバランス等、トライアスロンに取り組むにあたり多くのことを勉強する必要性が出てきました。

エネルギーを含むドリンクだけではダメです。電解質のバランスを維持するためにミネラル類を含むドリンクにしなければいけません。ドリンクだけではエネルギー補給は不足します。少量で高いエネルギーを含むエネルギージェルを摂ることで補います。これにカフェインが入っていると、疲れた脳や身体に刺激を入れることができます。

陸上競技のレース自体は非常に短時間短距離で終わります。2日、3日続く大会期間で何レースもこなす必要がある選手は、トライアスロンのエネルギー補給、電解質のバランス維持でミネラル類の補給を参考にすることができます。

おそらく、学校の先生、陸上競技しかしていない先生ではこの辺りの知識に疎い可能性があります。自分で考えて補給しましょう。

 

 

エネルギー切れの前にミネラルバランスの崩れを疑う

発汗量の多い夏季や走り込みの多い冬季では、エネルギーが体内にあってもエネルギー代謝ができない状態に陥ることがあります。発汗によるミネラルバランスの崩れです。

エネルギーが枯渇してしまうこともありますが、陸上競技ではほぼあり得ません。距離なら約30km〜35kmを無補給で走ればエネルギーは枯渇してしまいます。フルマラソンの【壁】と言われるところです。

壁ではなくエネルギー枯渇です。これをハンガーノックと言います。

空腹が続くと血糖値が下がり力が入らなくなります。

陸上競技の長時間練習では、ハンガーノックでは無く、身体の水分不足、ミネラルバランスの崩れが原因で身体の不調が起きることが考えられます。

熱射病、日射病、バテている、疲労等の言葉で片付けられることがよくあります。

それらの原因は何なのか?メカニズムと予防方法を知って、自分の身を自分で守らなくてはなりません。

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栄養, 薬品、サプリメント等

カフェインの興奮作用でパフォーマンス向上を狙う


カフェインは、ドーピング禁止薬物だった時代がありましたが、現在は禁止薬物には指定されていません。

コーヒーやコーラなどに含まれていることは有名です。

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カフェインを摂るとどうなる?

カフェインには興奮作用があります。

興奮作用により交感神経が強制的に優位になります。多少の疲れも誤魔化します。

ここで、おさらいです。

交換神経系→活動時、活発、興奮

副交感神経系→安静時、休息、鎮静、生命維持

通常、疲れると身体は防御反応で身体を休ませるために、副交感神経系が優位になります。その結果、だるくなったり眠くなったりします。

また、カフェインには利尿作用もあります。人によっては極端にトイレが近くなります。

安静時にカフェインを摂取するとトイレが近くなりやすいですが、運動中に摂取する場合はトイレが近くなりにくいようです。

 

 

カフェインの吸収時間

早くて約30分、遅いと約60分かかることもあるそうです。ケースによって30〜60分と考えれば良いでしょう。

飲み物の場合は、その温度によって冷たい飲み物、氷が入ったアイスコーヒー等は吸収するのに時間がかかります。胃や小腸かが冷やされるためです。暖かいコーヒー等は比較的早く吸収されます。

また、緊張状態によっても内臓の働きが変わってきます。過度な緊張で交感神経が優位になっていると吸収が遅く、リラックスして副交感神経が優位な時は早く吸収されます。

 

 

カフェインの持続時間

摂取する量にもよりますが、5時間前後は持続すると考えられます。摂取したカフェインの血中濃度はだんだん下がっていきますが、その量が約半分になる時期を半減期と言います。カフェインの半減期約4〜6時間と言われています。半減期を過ぎても体内にカフェインは存在するので人によっては効果を実感することがあるかもしれません。個人差があると思います。

例えば、日常的にコーヒー等でカフェインを多量に摂取している人は、カフェインに慣れているので効果を実感するにはかなり多めのカフェインが必要だと考えられます。

 

 

カフェインの必要量

これは個人差があります。常習的にカフェインを摂取している人が、レース前に効果を得ようとしても得にくいと考えられます。

逆に、日常的にカフェインを摂らない人がレース前に効果を得ようとする場合は微量で良いと考えられます。

ちなみに、缶コーヒー400mlサイズでカフェイン240mgが含まれています。

 

 

アスリート向けの商品、カフェインを含むエネルギージェル

カフェイン配合のエネルギージェルは、トライアスリートならお馴染みでしょう。陸上選手には馴染みがないと思います。

大会のアップ前等に摂取すると良いでしょう。小さいですがエネルギーは180kcalあるので、ランニング3〜4kmのエネルギーに相当します。ちょうどウォーミングアップでjog3km、100m流し×5本に相当します。

 
私がトライアスロンのレース時に愛用しているのはエネルギージェルです。カフェインを含むタイプと含まないタイプがあります。味も何種類もありおいしいです。これだけだと粘度が高くべたつくので水も飲むと良いでしょう。

 

まとめ

カフェインの効果を知り、これを活用することはパフォーマンスを向上させるひとつの方法です。

練習して技術を身につけたり筋力、持久力を高めることとは違う方法です。

パフォーマンスを向上させる=タイムを伸ばす方法、手段はいくつもあります。

体力の要素

身体操作の技術(ランニングフォームスパート時のコツ)

戦術(ペース配分、駆け引き、スパートをかけるタイミング)

これらの組み合わせです。
自分に足りないところを勉強しましょう!

市販品でカフェインの錠剤があります。
サラリーマンが好んで飲むようなドリンク剤を飲まなくても、これでカフェインを摂れます。勉強時の眠気覚しに、車の運転時眠い時に、レース前の気持ちを高める時に、用途は色々です。用法に書いてある以上に絶対に摂取しないことです!
Amazonページ、カフェイン錠剤の例

故障、ケガ

股関節周りの痛み


私も股関節周りを何回も痛めたことがあります。怪我というより故障です。

突然痛みが出るというより少しずつ痛くなってきて、気がついたら走ることを阻害するような痛みになっていることがあります。

股関節は上半身と下半身をつなぐ骨盤、腸骨に接している重要な関節です。ランニング動作においては、脚部動作の起点になります。大腿骨は体幹内部で腸腰筋とも繋がっています。大きな力がかかる関節ですので、悪い動作があると負担がかかりやすい関節です。

股関節痛には、股関節の関節の内側が痛い場合と、股関節に付着している筋肉組織が痛い場合があるります。また、神経的なピリッとした痛みの場合もあります。座骨神経痛等です。

医療のプロからすればもっと分類があるのかもしれませんが、素人アスリート的にはこれくらいで考えています。

 

 

股関節周りの筋肉が痛い場合

私の場合は、坐骨結節という部位で、裏もも、ハムストリングの付け根の痛みでした。この場合は筋肉、腱です。

マイルリレーに向けたスピード練習を重点的にやっていた時期になりやすかったです。

車を運転する時間が長い仕事に就いていた時によくなりました。長時間の同じ姿勢の影響もあるそうです。ランナーは皮下脂肪が少ないため、臀部にも余計な脂肪が少ないです。そのため座った際の座面との接点になる坐骨とハムストリングに圧力がかかり、血流も阻害されたのだと考えられます。

今でも長時間の運転をする際は、定期的に体操をするなどして身体をほぐすようにしています。特に股関節と肩甲骨です。

腰痛と肩こりの原因になります。
 

 

股関節の関節の内側が痛い場合

骨のジョイント部分と言いますか、筋肉ではない場合です。この場合は痛みはあるけど走れました。走り始めと走った後がじわじわ痛みます。

カイロプラクティックの治療院に通いながら、走りながら治しました。レースにも出ていました。パフォーマンスは悪くなかったです。ただ痛みはありました。

悪化するのではないかという不安もありましたが、シーズン中で大きな大会もあったので治療院の先生と相談しながら練習しました。

 

 

まとめ

故障の原因は、骨格全体のわずかな狂いであったり、筋肉の局部的な疲労で他の部位にさらに負担がかかり痛みが出ることもあります。日常生活の姿勢や習慣が原因になることも多いです。

また、ランニングフォームの悪さが原因で、積み重なった動作の負担でどこかに痛みが出ることとあります。

身体の痛みには、やめておいた方がよい場合と、痛みが多少あっても大丈夫な場合があります。

その判断はとても難しいです。

痛みということは身体からの何かのサインです。無視をしてはいけません。

自宅や学校、職場の近くに信頼できる治療院やスポーツ専門医を見つけて定期的に通いながら身体の話を聞かせてもらって、医療的な知識を深めていくと良いです。

ただし、保険の利かない治療院に通うことはお金がかかることです。学生の場合はおうちの方とよく相談してください。社会人であれば自分への投資になります。飲み会を一回やめて治療院に一回行く方が賢明です。

他にも、ランナーがなりやすい怪我として、シンスプリント、膝痛、肉離れ、筋肉膜炎、アキレス腱炎等などが挙げられます。怪我をした時に気持ちを切らさず、できるトレーニングを継続しながら治療することが大切です。

ランナーがなりやすい怪我を詳しく見る。