練習の考え方, 練習ペース

部活動でレベルが違う部員たちと一緒に練習する方法


中長距離ブロック5人練習の計画

質問を受けた、ある高校の部活動に提案する練習の組み合わせ方です。同じような境遇の部活があれば参考になると思います。

条件は、火金土曜のみ合同練習。他は部活動なし。集まる3日の内、1日は中距離と長距離が分かれて専門練習を行います。
他の日は個人練習で補うしかありません。

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合同練習の日にポイント練習を持って来ます。
土曜日を専門練習の日とします。

基本的なメニューは、個人の持久力レベルに合わせたメニュー表からの選択になります。ですので、実力が近い選手でグループをつくってペース走をします。場合によっては個人です。ペース走とはそういうものです。実力が違うのに他人に合わせて行なう練習ではありません。1人でもリズミカルな走りで一定ペースを保つ練習をするべきです。

その代わり、ペース走後のプラスαは一緒に走ります。レペティションまたはインターバルです。タイム差をつけて、遅い人からスタートすることで、最後は競り合います。チームとしての一体感が生まれます。

タイム管理や練習内容の指示をする場面では、先輩やマネージャーのリーダーシップを養成する場面にもなり、部活動としては競技力向上以外の良い効果も期待できます。

 

大きな流れ

月、個人練習、基本jog(心拍65-70%)+流し×5
火、合同練習、ペース走(心拍80-85%)+レペ
水、個人練習、回復jog
木、個人練習、基本jog+流し×5
金、合同練習、ペース走+インターバル短い距離
土、合同練習、専門練習
日、完全休養日または個人で回復jog

 

補足説明

金曜のペース走の後の+インターバルは、
200m×5(800mレースペース設定)
つなぎjog200mを90″
または
300m×5(1500mレースペース設定)
つなぎjog100mを60″

各自の自己ベストのレースペースで細かく設定してください。各自が自分でタイムを測ること。遅い人から順番にタイム差をつけてスタートします。速い人が一番最後に出て、ゴールする時にみんなが競り合いになるイメージです。追いかけられる人は最後抜かれないように!追いかける人は最後に抜くつもりで!タイム差を正確にしてスタートすると面白い練習になります。マネージャーがいるのなら頼んでタイム差を読んでもらってください。

火曜のペース走後の+レペティションも同様のタイム差方式で走ると良いです。
1000m×2(15’rest)
1500mレースペースを目標にしてください。ラスト1本のラスト300mは全力でスパートです。
または
1000m+600m(15’resr)
1000mは1500mレースペースで。
600mは全力です。

土曜の専門練習は、メニュー一覧表から自分のレベルに合った好きなメニューを選べば良いです。
インターバル
レペティション
または、タイムトライアル

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まとめ

工夫次第で個人の練習がチームとしての練習にもなり、全員が個々の能力に応じた適切なトレーニングを楽しみながらすることができます。

私はそうやってチームや複数の教え子にアドバイスしてきました。

陸上競技は、究極の個人競技だと思います。
しかし、仲間がいることで個人の力を最大限に引き出すことができるのです。

先輩は先輩らしく、リーダーシップを発揮して後輩たちの良い見本になってください!後輩たちは先輩を助けてください。その経験は、社会に出た時に絶対に役立ちます。

私は、企業でリクルーティングや新人研修を担当していたこともありますが、部活動を真剣にやっていた人は社会人としてのスタートラインが全く違います。人間ができています。人間性が違います。その差は何年経ってもひっくり返らないと思います。それだけ、学生時代の部活動がその後に及ぼす影響は大きなものだと考えています。

強い学校、名門校には名物先生がいて絶大なカリスマ性があります。私が出会った名門校のOBはやはりしっかりした人が多いです。先入観もあるかもしれませんが。

そういう有名校はごく一部です。大半の学校は、名前だけの顧問だったり、競技経験が浅い先生だったりします。

私は、監督やコーチがいなくて困っている学生たち、社会人アスリートのお手伝いをします。あくまでもお手伝いです。私が長年の経験から作り上げたペース設定と練習メニューを紹介することで、コーチがいなくて困っているアスリートたちの役に立つことができるかもしれません。役に立ててもらえると嬉しいです。

実際に走るのはみなさんです。
私も社会人アスリートとして現在も走っています。

年齢や職業は関係なく、走ることを楽しむ仲間としてお互いにがんばりましょう!

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故障、ケガ

シンスプリントを治す、予防する。



シンスプリントとは、脛骨過労性骨膜炎(けいこつ かろうせい こつまくえん)のことです。春先になると陸上部に入部したての初心者による見られる症状で、初心者病とも言われます。

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シンスプリントの原因

最初にちゃんとした説明を書きます。
走るための筋力が未熟な状態(運動導入したばかり)で、度重なるランニングによる接地ストレス(衝撃)により下腿部の筋肉が過度に疲労したことが原因です。

特に、足裏のアーチ(土踏まず)と脛骨と腓骨という二本の骨の後ろにある後脛骨筋が正常に機能しなくなり、付着部である脛骨と腓骨の骨膜に痛みが出てくるものです。

要するに、初心者の疲労です。または、ベテラン選手の走り過ぎです。

 

シンスプリントを治す方法、タオルギャザー

椅子に座って、床にタオル敷いて、裸足でタオルをたぐり寄せる動作をします。

これをすることで、意識して使いにくいスネの後ろ側にある筋肉、後脛骨筋を刺激します。走らずに鍛えます!

後脛骨筋は足裏の筋肉とつながっています。カカトの内側を通っています。だから、足裏の土踏まずをもみほぐすことで、後脛骨筋も緩みますので、足裏マッサージは効果的です。

痛みがある方はぜひ試してみてください!
シンスプリントの痛みがある時は、自宅に帰ってからなど毎日やると良いです。

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シンスプリントは初心者病と言われてます。しかし、初心者じゃなくてもなる場合があります。その場合は、走り過ぎの慢性疲労が原因であることが多いです。フォームが悪くてなる場合もあると思いますが、レベルが上がるにつれてフォームも最適化されてゆくので、初心者はフォームも見直す必要があると思います。

シンスプリントの予防

部活後や個人練習後のアフターケアも大切です。お風呂で自分でマッサージしたり、寝る前にストレッチしたり、必要であればプロテインやアミノ酸を摂取して回復促進も忘れずに!

記録が伸びてくると走る距離も伸ばしたくなるのがランナーです。もう病気と言ってよいでしょう(笑)

私も、冬場に月間600kmを三カ月続けていたことがあります。5000mの記録は自己ベストが出ましたが、走行距離が私より少なくて速い選手は山ほどいました。色んな選手と接することで、自分のトレーニングを考え直すきっかけにもなりました。

幸いシンスプリントにはなりませんでしたが、もっと短い距離で心拍を高く保つトレーニングをするべきだったと反省したこともあります。

みなさんも、走り過ぎには注意して、必要最小限の距離で最大の効果を生む、自分なりのトレーニングを考えてみてください!

このホームページでは、そのお手伝いをします!

自分に合った練習メニュー検索ページはこちら。
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本当のストレッチ

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練習の考え方, 練習ペース, 運動生理学

ファルトレク(スピード変化を極端に行い様々な効果を)


ファルトレクって何ですか?

ネットとかで見たことあるけど具体的に何をやって良いのかよくわかりません。
、、とよく聞かれます。

ファルトレクは、元はスゥェーデンの軍隊で行われていた隊員の体力養成訓練のひとつです。

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クロスカントリーの様な、自然の地形を利用して走り、木等の目印を利用してスピードの上げ下げを行ったり、教官が警笛を吹いたらダッシュ、再び吹いたらジョグ、のように自分の意思でなはく、第三者の合図によって一気にスピードを切り替える方法もあります。スピードプレイとも呼ばれています。

ここまでは、ネットや書籍で調べてもよく見られる文章ですね。

それでは、具体的な練習メニューとして私なりの解釈で、私がやっている内容を紹介します。

一人で練習する場合の単独ファルトレク

私はロードや河川敷の舗装路でやっています。
走る距離は最初に決めています。6〜10kmです。
基本となるペースはjogで、心拍60%〜70%の普段通りのjogです。
総距離10kmなら、1/3〜2/3をスピードアップして筋力と心肺機能に刺激を入れます。距離にして、3〜6kmは速いペースです。心拍75〜85%になります。

このスピードアップして走る3〜6kmを分割して、100m〜1000mで総距離10kmの中に散らします。

不規則に距離を散らす方法(思いつきで適当に!)と、規則的に散らす方法が考えられます。

不規則に距離を散らすメニュー例

思いつきで気ままに走る!

1km jog(累計距離)
100m上げ(1.1km)
300m jog(1.4km)
300m上げ(1.7km)
200m jog(1.9km)
200m上げ(2.1km)
500m jog(2.7km)
1km上げ(3.7km)
500m jog(4.2km)
500m上げ(4.7km)
500m jog(5.2km)
1km上げ(6.2km)
500m jog(6.7km)
200m上げ(6.9km)
100m jog(7.0km)
200m上げ(7.2km)
200m jog(7.4km)
500m上げ(7.9km)
500m jog(8.4km)
100m×5(jog100mつなぎ)(9.4km)
600m jog(10.0km)終了

上げる距離は適当です。上げるペースも適当です。最低限jogより速ければ効果があります。数回、かなりがんばったダッシュをしても良いでしょうし、快調走でも良いでしょう。5000mや1500mのレースペースを意識して走っても良いでしょう。

最初と最後だけは、アップとダウンでjogにします。止まらないで走り続けますので、短時間で練習が終わります。アップのjog1kmの後に、一旦止まって体操と軽いストレッチ、動的ストレッチをしてから再スタートでも問題ありません。

不規則適当バージョンの場合は、GPSウォッチがあると距離とペースが分かるので面白いと思います。無くてもできます。好みの問題です。

GPSウォッチについて。

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規則的に距離を散らすメニューの例

1km jog(累計距離)
100m×5(jog200mつなぎ)(2.5km)
200m上げ(2.7km)
200m jog(2.9km)
300m 上げ(3.2km)
300m jog(3.5km)
1km上げ(4.5km)
500m jog(5.0km)
1km上げ(6.0km)
500m jog(6.5km)
1km上げ(7.5km)
500m jog(8.0km)
100m×5(jog100mつなぎ)(9.0km)
1km jog(10km)終了

不規則メニューと同じ考え方です。
こちらは、距離を規則的に分散して、連続して走る軽めのインターバルといった感じにしています。個人的にはこちらが性格に合っており、こちらでやっています。
どちらにも共通して言えることが、練習が短時間で終わるということです。

ファルトレクは、特に寒い冬にオススメです。低温でスピードを出しにくい時も、ペースの上げ下げで身体がとても温まります。
ファルトレクの美味しい効果

普通のjogだと心拍数は一定か、後半ペースアップした分だけ少し上がります。淡々とリズム良く最後まで走る練習方法です。

ファルトレクは、ペースの上げ下げがあるので、スピードアップの時はjogでは使わない強めの筋力発揮が必要なので走りながらの筋トレになります。そして、心拍数も上がります。ここに意味があるのです。

スピードアップで上がった心拍数は、jogに移行してもしばらく高いまま維持されます。ここがミソです。筋力はjogで休めながら心肺機能を高めるために必要な心拍数は高い状態を維持できる、とても美味しいメニューです。jogに移行して心拍数は徐々に下がり、そのままjogを続ければ心拍60〜70%の通常の有酸素運動の領域に留まります。

しかし、心拍数が下がりきる前に再度スピードアップをすることで、心拍数は上昇し80%前後で走ることになります。がんばり度合いによっては85%を超えます。

この80〜85%が有酸素性作業閾値(AT)、乳酸性作業閾値(LT)と呼ばれる長距離走トレーニングにとって重要な領域になります。

長距離走はこのAT、LTを向上させることで速くなります。

最も効果的なAT向上のトレーニングは、AT域での20分走を2回、心拍70%のjog5′(1km前後)でつなぐトレーニングです。5000m14分後半レベルの選手で3分20秒ペースくらいになりますので、6000m×2になります。たいていの市民ランナーは20分に合わせると時間的に5000m×2になります。

これが、いわゆる『ペース走』というものです。私のホームページでは、距離が長めのペース走と区別するためにATペース走やAT走と呼んでいます。

ファルトレクはATを分散して走るイメージで、jogで休憩するので比較的ラクに高い心拍数を保てます。本格的な陸上競技のトレーニングを行う前段階に、準備として走っておく練習にぴったりです。
ファルトレクで速く走る区間のスピードをさらにアップした場合

ペースアップした時を5000mや1500mのレースペースまで上げてしっかり走れば、インターバルトレーニングの効果も生まれます。この場合は、ペースアップ状態からjogに移行しても、心拍数はしばらく上がり続け、1kmくらいの長めのペースアップをすれば90%を超えます。つなぎのjogの間も90%〜85%〜80%〜75%というように高めの心拍数を維持することになります。

 

グループで行うファルトレク(2人以上)

内容は単独で行うファルトレクと同じです。

複数で行う場合は、距離で役割を分担するのがわかりやすいでしょう。

例えば、5人で総距離10kmのファルトレクをやるとします。

1kmごとにリーダーを交代することにして、リーダーは与えられた1kmの区間で距離とペースを不規則に上げ下げします。他の人は、リーダーが上げ下げしたペース変化に即座に対応して一緒に走るようにします。これは、レベルの高い話では予選レースのゆさぶりや予想外のスパートに対応するトレーニングにもなります。

最初と最後の1kmをアップとダウンにして、仲間と順番を相談しながらアップをして、良かった点や反省点等を話ながらダウンをするのも楽しいでしょう!

また、複数で行う場合の注意点としては、実力の違うメンバーで一緒に走る場合は、実力が劣る人の総距離を短く設定すると一緒に走れるでしょう。その際は、野外で周回コースを設定して走れば、何周目に抜けて休憩して、次の周回で復帰する等の応用も効きます。

速い選手にとってはATレベルのファルトレクでも、遅い選手にとってはインターバルレベルのファルトレクになります。その時は、得られるトレーニング効果や走る距離が異なりますが、レベルが違う人たちが一緒に効率的なトレーニングができる仕掛けをつくることができます。これはコーチ目線ですが、部活動やクラブチームで、指導力のある人は提案してみんなでやってみてはいかがでしょうか?いつもと違った面白いトレーニングになると思います。

 

まとめ、ファルトレクが効果的な理由

長距離走のトレーニングで持久力を高めたい時は、いかに長く心拍数を高い状態で過ごすことが重要になってきます。

ファルトレクでは、スピードの上げ下げをすることで、心拍数が高い状態が細切れに分散する訳ですが、心拍数が高い状態の積算時間はスピードを出して走っている時間よりも長くなります。

繰り返しますが、スピードアップした後のつなぎのjogの時も心拍数が高めから徐々に落ちて行き、体はjogをしているけど、心臓はスピードアップの余韻で高いままだということです。

筋力を休めながら心肺機能に適度な刺激を入れることです。

普通のjogだけでは得られない筋力アップ、ペース変化への対応力、フォームの切り替えが自然に身につきます。

スピードをあまり出さない冬季練習や、シーズンイン前のスピード練習導入時期にも適しています。

機会があったらぜひ練習に取り入れてみてください!



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新しいウェアで気分一新するのも良いですね!ファルトレクは軽いウェアで走る方が走りやすいですよ!
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